なぜ中小企業・SOHOか
なぜ中小企業・SOHOをサポートするのか。一言で言えば、日本の将来にとって効率的に大きな効果が得やすいからです。
[現状認識]
まず始めに次の認識に立っています。
- 小回りの効く会社ほど生産性を向上できる余地がたくさんある
- 日本の大多数の人が中小企業に勤めている
- 中小企業が生産性を高めるにはIT投資が効率的で効果がある
生産性とは「労働投入量(労働時間または労働者数)当たりの産出付加価値」。成長しながら生産性を高めるには付加価値を高めていくことが重要です。
[中小企業は大企業と比較して生産性が低い]
下記のデータからもわかるように、中小企業は大企業と比較すると生産性が半分以下と言えます。
さらに、国単位で見た場合も日本はOECD加盟国の平均以下です。
グローバリゼーションは確実に進行しています。このままでは国際競争において勝ち目はありません。71から30%アップし、せめてG7並みの90まで引き上げたいものです。
しかし、これは逆に考えれば、容易に向上できる余地が大きいと言えます。
[大多数が中小企業に勤めている]
このような状況にある中小企業ですが、ほとんどの人がそこに勤めています。
50%以上の人が従業員100人未満の企業に勤めています。一方、従業員500人以上の企業に努めている人は30%にも満たないのです。
つまり、中小企業の生産性を上げることは、日本の半分以上の労働者の生産性を上げることになります。
次に労働者単位で見てみますと、半数以上の世帯が年収500万円以下で生活しています。
所得が増加傾向になく、経済が少子化の一因にもなっています。1人の子どもを育て大学を卒業させるまでおよそ2,500万円かかります(*1)。大雑把に毎年100万円かかる計算です。2人の子どもがいれば毎年200万円必要ですから、年収500万円から税金と家賃を差し引いて考えると、経済的な余裕はあまりありません。
短絡的な考えだとの批判を恐れずに申し上げますと、生産性をG7並みの30%上げれば、単純に所得も30%上がり、子ども1人分の養育費が楽に獲得できることになるのです。
[中小企業が生産性を高めるにはIT投資が効率的で効果がある]
最後に、どのようにして生産性を上げるか考えます。
方法は、労働投入量を減らすか、付加価値を増やすか、その両方です。
もう少し具体的にすると、付加価値の低い労働をなくし、付加価値の高い労働に集中することです。言うまでもなく、付加価値の高い業務は各企業単位で異なります。
付加価値の低い労働とは、ルーチンワークです。ルーチンワークはコンピューターが得意とするところです。つまり、IT化を図るのです。
『中小企業白書』(中小企業庁、平成20年)でも次のように述べられています「中小企業の労働生産性の水準相違は、(IT資本等の)資本装備率(労働投入量に対する資本ストックの比)が低いことによる要因が大きい」
IT戦略の立案と実行には、CIO(Chief Information Officer。最高情報責任者)が重要な役割を果たします。
欧米ではCIOを擁し、IT戦略を事業のスタートアップ段階から組み込んでいる企業が多いようです。日本でもその認識が広まりつつあるといえます (
CIO Magazine「国内CIO実態調査」報告)。
しかしながら、中小企業ではその余裕もなく、人材もなかなか見つからないという状況があります。
CIOの必要性がますます高まる中、経営とITの知識を持った人材の不足は深刻な問題です。
そこで当社は、お客様のビジネスにフルコミットし、フルサポートすることで、これらの問題と要望に応え、日本の将来に微力ながらも貢献したいと強く望んでおります。
(*1) 子育てにかかる主な費用は教育費。教育費は小中学校を公立、高校大学を私立に通わせると想定。小山内裕独自調査によるものだが、保険会社等の試算とほぼ同じ。