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日本の財政状況からみる構造改革の必要性 (2005/9/23)

日本の国家予算(支出)はいくらくらいかご存知ですか? --> 約80兆円です。
では、その国家予算を支える税金(収入)はいくらくらいでしょうか? --> 約50兆円です。
あと30兆円足りませんね。ということで、不足分は国債を発行したり借金をして賄っています。
借金は利息をつけて毎年返済していますが、それを上回る借金を毎年しています。
誰が考えてもわかると思いますが、これを繰り返している限り借金が減ることはないですよね。
では、現在の国債および借金の残高はどのくらいあるのでしょうか? --> 約800兆円です。
これは赤ちゃんも含めた国民一人あたり約670万円。労働力人口で割ると730万円。
借金が明らかに返済不能な額まで膨らんでしまった場合、破産宣告をしなければならなくなります。
会社でいえば倒産です。

30兆円分のギャップを解決するためにはどうしたらいいでしょうか。次の3点に絞られるでしょう。

  1. 支出を減らす
    使うお金を減らすには、無駄遣いをやめる、効率化を進めることです。
    企業で働く人なら誰もが当然のこととして日々努力していますよね。
    例えば不要な道路は作らない、公務員の人件費を削減する、特殊法人を統廃合するなど。
    日本道路公団に代表されるように、ここには構造的な問題が多数存在しています。
    例えば、特殊法人A(以下、A)が国から仕事を依頼されると、Aは特殊法人B(以下、B)にその仕事を下請けさせます。
    その際、Aは2000万円を報酬として国からもらい、1600万円をBに依頼料として支払います。
    Aは仕事を下請けさせただけで差額の400万円を手に入れることができるのです。
    国は直接Bに仕事を依頼すれば、費用を削減できるわけです。

  2. 収入を増やす
    一方的な(支出削減努力を伴わない)増税は誰も同意はできません。
    増税するとすれば公平感があることが望ましいと思います。 どこを増やせばいいでしょうか。
    ちなみに、税収 50兆円の主な構成は 所得税(13兆円 26%)、法人税(12兆円 24%)、消費税(10兆円 20%) となっています。
    所得税を現在の5%から10%にすれば10兆円は増えそうですが、そう単純にはいかないでしょう。
    家計の支出を抑えるために買い控えもあるでしょうし、何より低所得者ほど増税感が大きいと思います。
    私は所得税率を増加して、借金を返済して余剰分を納税者に返金する条件付なら受け入れられないかと考えます。

  3. 借金の返済を加速させる
    借金の利息はどんどん増えますから、早く返済した方が楽です。
    しかし返済するための資金が必要ですから、支出よりも収入(税金)を増やす必要があります。
    考え方を一歩進めて、儲かっている会社・個人が増えれば、法人税、所得税も自動的に増えます。
    今話題の郵政三事業の民営化で、法人税の増加、公務員の削減が可能です。

いづれにしても過去の政治とそれを許した国民に責任があるのですが、それを責めてばかりいては解決できません。
簡単に解決できる問題ではありませんが、一緒に考えていきましょう。

(参考)
・財務省ホームページ http://www.mof.go.jp/
・総務省ホームページ http://www.stat.go.jp/

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なぜ学校で勉強するのか。 (2005/10/3)

「なぜ学校で勉強するの?」よく子供たちが大人に聞く質問ではないだろうか。
「なぜ学校で教えるようなことを勉強しなければならないのか」という質問に置き換えても良い。
学校で勉強したことのほとんどは社会に出ると使われることはない、ような気がする。
数学の微分積分、物理の等加速度の公式、古文や漢文、戦国時代の話、体育でやった鉄棒。。。
あの時は理解できたが忘れてしまったものは本当にたくさんある。
そう、忘れてしまったが困ったことはない。知っていてそれほど得したこともない。
やはり勉強はそんなにがんばる必要はなかったのだろうか。

「なぜ学校で勉強するのか」私が思い当たった答えは自己実現のためである。
きっかけは水泳。30歳を過ぎて初めてクロールの練習中なのだ。
私が生まれ育った青森県の小学校にはプールがなかったし、プールの授業もなかった。
市営プールがあったが気候が寒いため泳げる期間は確か20日間くらいだったと思う。
泳ぐチャンスも少なく、泳ぎ方を教えてもらったこともない。
しかし、小学校6年生の9月から静岡の学校に転校した。
静岡は非常に温暖で、10月初めのころまでプールの授業があった。
まったく泳げない私は苦痛だった。みんな難なく泳げるから先生ももう特別教えるということもなかったし、私も教えて欲しいとも思わなかった。
ただこの短期間だけ何とかやり過ごすことに精一杯だった。
もちろん、中学高校とプールの授業はあったがこれもなんとかしのいだ。

ということで私は水泳の基本であるクロールができない。
私の中ではまだ学校での「課題」が終わっていないのである。
大学生のころから泳げるようになりたいという希望はあったが、具体的なアクションには至らなかった。
最近になって今やらないでいつやるのか、という思いが染み出してきた。
漠然とだがこの「課題」をクリアしないことには次に進めない。自己実現へ向かって進めないと思い始めた。
私は小学校の時の課題を先延ばしにしただけで、学校は卒業したもののクリアしていないのである。

自己実現は、自分のみならず他人によって与えられた課題を全部クリアし、すべてやれることはやりきったと感じた時が到達地点ではないかと思っている。
学校では課題を提供してくれる、課題をクリアすることによって自らに課題を課す能力を身に付けることもできる。
だから例え学校で教えることは現実に使われることばかりではなくても、学校で勉強することは大切なことなのだと思った。

余談だが、私がプールで泳いでいた時、隣のレーンでは小学生くらいの子どもたちが水泳を教わっていた。
指導している先生が子どもたちにアドバイスをしていた。
「今練習する時間があるのだから、今習得しなさい。大人になって練習するにはわざわざ時間を作らなければならない」と。
きっと習いたての子どものように見える私を見てそれを伝えたくなったのだろう。
その通り。課題を先延ばしにするよりはやるべきときにやった方が効率的だ。

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